2026年5月14日
足関節捻挫(足首の捻り)の原因と施術・再発予防
「段差で足首をひねってしまった」「捻挫したけど歩けるから大丈夫かな?」——足関節捻挫は「たかが捻挫」と軽視されがちですが、適切なケアをしないと約40%が慢性的な不安定感(慢性足関節不安定性)に移行するといわれています(Vuurberg et al., 2018)。正しい施術で完全回復を目指しましょう。
第1部:なぜ足関節捻挫は起こるのか?
足関節捻挫とは
最も多いのは内反捻挫(足が内側に曲がる)で、全捻挫の約80%を占めます。着地・方向転換・段差を踏み外したときに発生し、足首外側の靱帯が損傷します。
外側靱帯には3つの靱帯があり、損傷しやすい順に①前距腓靱帯(ATFL)→ ②踵腓靱帯(CFL)→ ③後距腓靱帯(PTFL)です。

重症度の分類
- Grade I(軽度):靱帯の伸張のみ。腫れ・圧痛は軽微。通常1〜2週で回復。
- Grade II(中等度):靱帯の部分断裂。明らかな腫れ・皮下出血。3〜6週かかる。
- Grade III(重度):靱帯の完全断裂。著明な腫脹・不安定感。6〜12週。
慢性化する理由
捻挫後に靱帯の治癒だけでなく固有感覚(バランスセンサー)の障害が残ることが多く、これが再捻挫・慢性不安定性の原因です。痛みが引いても「バランス機能のリハビリ」が欠かせない理由はここにあります。

第2部:施術とセルフケアの方法
急性期の対処:PEACE & LOVE
2020年以降、スポーツ医学では従来のRICEに代わり「PEACE & LOVE」プロトコルが推奨されています。
P – Protect(保護)
最初の1〜3日は体重をかけず患部を保護
E – Elevate(挙上)
足を心臓より高い位置に上げて腫れを抑制
A – Avoid anti-inflam
消炎剤は組織修復を妨げる可能性。過剰使用を避ける
C – Compress(圧迫)
弾性包帯で圧迫し腫れを抑制
E – Educate(教育)
安静しすぎは回復を遅らせる。適切な負荷が回復を促す
L – Load(負荷)
痛みが許す範囲で早期から体重をかける
O – Optimism(楽観)
前向きな気持ちが回復を促進することが研究で示されている
V – Vascularisation(血流)
痛みのない有酸素運動で患部の血流を促進
バランストレーニング(最重要セルフケア)
- STEP1
片足で壁に手を触れながら立つ → 10秒×5回 - STEP2
手なしで片足立ち → 30秒×3回 - STEP3
目を閉じて片足立ち → 20秒×3回
テーピング・装具の活用
Vuurberg et al. (2018) のガイドラインでは、急性期以降はテーピングまたは装具とエクササイズの組み合わせが最も効果的と推奨しています。正しいテーピングの巻き方は整骨院でご指導できます。
足関節捻挫でお悩みなら
「昔から足首が不安定」「捻挫を繰り返している」という方は慢性不安定性の可能性があります。いわさき整骨院にご相談ください。


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