山の下りで膝が笑う・痛む方へ。登山・ハイキングの膝対策

登山は「下り」こそ膝の正念場。下りで膝が痛む理由、トレッキングポールや歩き方の工夫、日頃のトレーニングを解説します。

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いわさき整骨院 院長 岩崎真太郎

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院長 岩崎 真太郎

柔道整復師。体の状態や施術の選択肢を、できるだけ分かりやすい言葉でお伝えします。

シルバーウィーク、泉ヶ岳や船形山など、県内の山へ出かける方も多い季節です。登山の膝トラブルで意外なのは、つらいのは登りではなく下りだということ。「下りで膝が笑う」「下山後に階段を降りられない」——今回はその理由と対策です。

図:山の下りで膝が笑う・痛む方へ 登山・ハイキングの膝対策

なぜ「下り」で膝にくるのか

下り坂では、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が伸ばされながら力を出して、一歩ごとに体重+落下の衝撃にブレーキをかけています。この「伸ばされながら踏ん張る」使い方は筋肉への負担が大きく、疲労がたまると膝のお皿まわりの痛みや、膝がガクガクする「膝が笑う」状態につながります。登りで使った脚で、さらに大きな負担の下りをこなす——だから下山中盤に痛みが出やすいのです。

下りの歩き方・4つのコツ

  1. 歩幅を小さく、静かに降りる: 大股でドスンと降りるたび、膝への衝撃は跳ね上がります。「音を立てない」を合図に
  2. 膝を軽く曲げたまま着地: 突っ張った膝は衝撃を骨と関節でまともに受けます
  3. ジグザグに降りる: 傾斜を斜めに使うと、一歩の落差が減ります
  4. トレッキングポールを使う: 荷物を背負った下りでポールを使うと、脚への負担が減ることが計測研究でも示されています。2本使いで、下りではポールをやや長めに調整するのがコツです

出かける前の備え

  • スクワットで、下りで踏ん張る太ももの筋肉を鍛える: 山行の2〜3週間前から、ゆっくり降ろすスクワット10回×2〜3セット。膝の痛みに対して運動が有効なことは、多くの研究のまとめで支持されています
  • 荷物は軽く: ザックの重さはそのまま膝への上乗せです
  • 下山後のケア: 太もも前のストレッチと、痛む場合はアイシングを

「下山後の膝痛が毎回」の方へ

毎回同じ場所が痛む場合、筋力だけでなく、股関節や足首の硬さ、着地の癖が関係していることがあります。いわさき整骨院では、脚全体の使い方を確認し、筋肉の緊張をやわらげる施術と、山行前のトレーニング計画をご提案します。

受診の目安

膝が腫れて水がたまる、引っかかって伸びない・曲がらない、休んでも数週間痛みが続く場合は、整形外科の受診をおすすめします。

まとめ

下りは「小股・静かに・ジグザグ・ポール」。そして出発前のスクワット貯金が、下山後の笑顔を守ります。

登山のあとの膝の痛みが気になる方は、お気軽にご相談ください。

注意書き

症状の原因にはさまざまなものがあります。腫れや引っかかりを伴う場合は、医療機関の受診もご検討ください。施術の効果には個人差があります。

参考文献

  • Bohne M, Abendroth-Smith J. Effects of hiking downhill using trekking poles while carrying external loads. Med Sci Sports Exerc. 2007. PMID: 17218900
  • Mo L, et al. Exercise Therapy for Knee Osteoarthritis: A Systematic Review and Network Meta-analysis. Orthop J Sports Med. 2023. PMID: 37346776
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