シルバーウィーク、泉ヶ岳や船形山など、県内の山へ出かける方も多い季節です。登山の膝トラブルで意外なのは、つらいのは登りではなく下りだということ。「下りで膝が笑う」「下山後に階段を降りられない」——今回はその理由と対策です。

なぜ「下り」で膝にくるのか
下り坂では、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)が伸ばされながら力を出して、一歩ごとに体重+落下の衝撃にブレーキをかけています。この「伸ばされながら踏ん張る」使い方は筋肉への負担が大きく、疲労がたまると膝のお皿まわりの痛みや、膝がガクガクする「膝が笑う」状態につながります。登りで使った脚で、さらに大きな負担の下りをこなす——だから下山中盤に痛みが出やすいのです。
下りの歩き方・4つのコツ
- 歩幅を小さく、静かに降りる: 大股でドスンと降りるたび、膝への衝撃は跳ね上がります。「音を立てない」を合図に
- 膝を軽く曲げたまま着地: 突っ張った膝は衝撃を骨と関節でまともに受けます
- ジグザグに降りる: 傾斜を斜めに使うと、一歩の落差が減ります
- トレッキングポールを使う: 荷物を背負った下りでポールを使うと、脚への負担が減ることが計測研究でも示されています。2本使いで、下りではポールをやや長めに調整するのがコツです
出かける前の備え
- スクワットで、下りで踏ん張る太ももの筋肉を鍛える: 山行の2〜3週間前から、ゆっくり降ろすスクワット10回×2〜3セット。膝の痛みに対して運動が有効なことは、多くの研究のまとめで支持されています
- 荷物は軽く: ザックの重さはそのまま膝への上乗せです
- 下山後のケア: 太もも前のストレッチと、痛む場合はアイシングを
「下山後の膝痛が毎回」の方へ
毎回同じ場所が痛む場合、筋力だけでなく、股関節や足首の硬さ、着地の癖が関係していることがあります。いわさき整骨院では、脚全体の使い方を確認し、筋肉の緊張をやわらげる施術と、山行前のトレーニング計画をご提案します。
受診の目安
膝が腫れて水がたまる、引っかかって伸びない・曲がらない、休んでも数週間痛みが続く場合は、整形外科の受診をおすすめします。
まとめ
下りは「小股・静かに・ジグザグ・ポール」。そして出発前のスクワット貯金が、下山後の笑顔を守ります。
登山のあとの膝の痛みが気になる方は、お気軽にご相談ください。
注意書き
症状の原因にはさまざまなものがあります。腫れや引っかかりを伴う場合は、医療機関の受診もご検討ください。施術の効果には個人差があります。
参考文献
- Bohne M, Abendroth-Smith J. Effects of hiking downhill using trekking poles while carrying external loads. Med Sci Sports Exerc. 2007. PMID: 17218900
- Mo L, et al. Exercise Therapy for Knee Osteoarthritis: A Systematic Review and Network Meta-analysis. Orthop J Sports Med. 2023. PMID: 37346776
痛みや動きにくさが続く場合は、早めにご相談ください。
022-341-9623(要予約)

